近年では、APIエコノミーは急速に成長しており、様々な企業や個人がAPIを活用したビジネスを展開しています。しかし、APIエコノミーにはプライバシーやセキュリティの問題などの課題もあり、適切な管理や規制が求められています。この記事ではAPIを理解するために、その仕組みから利用方法、API連携がもたらすメリット、事例や実装手順までを紹介します。API連携とはソフトウェア同士をAPIでつなぐことをAPI連携といいます。APIとは、Application Programming Interface(アプリケーションプログラミングインターフェイス)の略で、プログラムの一部を外部から利用できるように公開したものです。APIを利用することで、自社のアプリケーションが他社のシステムやサービスと連携し、より高度な機能を実現できるようになります。異なるアプリケーションやシステム間でデータや機能を共有するため必要不可欠な技術であり、近年、Webやクラウド技術の進化に伴い、ますます重要性が高まっています。また、APIを提供する側は、自社のサービスを広く普及させることができるため、Win-Winの関係を築くことができます。API連携の仕組みについてAPIは、APIを提供する側の応答(レスポンス)と利用する側の要求(リクエスト)で成立し、その応答(レスポンス)として一部機能が利用できる仕組みです。例として、SNSやさまざまなWebサイトのログイン時に、FacebookアカウントやLINEアカウントを利用してログインや会員登録できる機能を見たことはありませんか?これはAPI連携によってSNSアカウントの情報を利用している例になります。この仕組みがあるおかげで、Webサービスを利用する場合に、SNSのアカウント情報を利用してシームレスなログインが可能になります。API連携のメリット・デメリットAPI連携には、以下のようなメリットとデメリットがあります。メリットシステム・サービスの質の向上アプリケーションが他のサービスやシステムと連携し、データを収集・加工・出力することができます。これにより、アプリケーションの機能性や利便性が向上し、ユーザーの体験が良くなります。コストの削減自社でサービスを開発する必要がなくなり、コストを削減できます。また、APIプロバイダー側が提供するAPIを活用することで、自社で開発するよりも高度な機能を低コストで利用できるため、開発コストの削減にもつながります。柔軟性の向上API連携を利用してアプリケーションが他のサービスやシステムと連携することで、機能性を柔軟に拡張できます。新しいサービスやシステムに対応するために、API連携を活用することで、アプリケーションの寿命を延ばすこともできます。開発リソースの最適化システムやサービスを0から開発する必要がないため、リソースを大きく削減することが可能です。そのため自社の別のシステム開発にリソースを回すことが可能になります。以上のように、API連携を活用することで、アプリケーションの機能性や利便性を向上させ、開発コストを削減することができます。一方でデメリットとしては以下のようなことが挙げられます。デメリット提供元への依存性アプリケーションが他のサービスやシステムに依存するため、APIプロバイダー側が提供するAPIの仕様変更やサービスの停止などによって、アプリケーションの動作に影響が出る可能性があります。パフォーマンスの問題通信による遅延やサーバー負荷によるレスポンスの遅延など、パフォーマンスに影響が出る可能性があります。特に、APIを頻繁に呼び出す場合は、適切な設計が必要となります。代表的なAPI連携のサービス例API連携は、多くの企業やサービスで利用されています。以下に、代表的なAPI連携のサービスを5つご紹介します。Google Maps APIGoogle Maps APIは、Googleが提供する地図を利用するためのAPIです。Google Maps APIを利用することで、自社のWebサイトやアプリケーションにGoogle Mapsを表示させることができます。例えば、飲食店のWebサイトにGoogle Mapsを表示させることで、店舗の場所や周辺の地図をユーザーに提供することができます。Facebook APIFacebook APIは、Facebookが提供するAPIであり、Facebookの機能を外部のアプリケーションやWebサイトから利用することができます。例えば、自社のWebサイトにFacebookの「いいね!」ボタンを設置することで、Facebook上での「いいね!」数を自社のWebサイトに反映させることができます。Stripe APIStripe APIは、オンライン決済サービスのStripeが提供するAPIであり、Stripeを利用して決済処理を行うことができます。例えば、自社のWebサイトやアプリケーションで商品を販売する場合、Stripe APIを利用することで、ユーザーが商品を購入する際に必要な決済処理を簡単かつ安全に行うことができます。GitHub APIGitHub APIは、GitHubが提供するAPIであり、GitHub上のリポジトリやコードを外部のアプリケーションから利用することができます。例えば、自社のWebサイトにGitHub上のコードを表示させることで、ユーザーが自社のWebサイト内でGitHub上のコードを閲覧することができます。API連携は、多くの企業やサービスで利用されており、ビジネスの幅を広げるための重要なツールとして注目されています。API連携の実装手順API連携の実装手順には、以下のような一般的な流れがあります。APIの仕様を確認するAPIを利用する前に、APIの仕様を確認することが必要です。APIのドキュメントやマニュアルなどを読み、APIが提供する機能や利用方法を理解しておくことが必要です。APIキーの取得APIを利用するには、APIキーが必要な場合があります。APIキーは、APIを利用するための認証情報であり、APIプロバイダーから取得することができます。APIリクエストの送信APIリクエストを送信するには、HTTPリクエストを使用します。APIの仕様に基づいて、必要なパラメータを設定し、HTTPリクエストを送信します。APIのレスポンスは、HTTPレスポンスとして返されます。APIレスポンスの解析APIレスポンスを解析し、必要な情報を取得する必要があります。APIレスポンスは、JSONやXMLなどの形式で返される場合がありますので、適切な解析方法を選択し、必要な情報を取得します。エラーハンドリングAPI連携では、エラーが発生することがあります。APIの仕様に基づいて、適切なエラーハンドリングを行い、問題を解決します。APIのテストAPI連携を実装したら、APIのテストを行うことが必要です。APIの仕様に基づいて、正しく動作しているかを確認し、必要に応じて修正や改善を行います。以上の手順を踏むことで、API連携を実装することができます。ただし、APIの仕様や利用方法によって、手順が異なる場合があるため、APIのドキュメントをよく読み、適切な手順を選択することが重要です。まとめAPI連携を活用すれば、他社の機能やデータを活用し、新たなビジネスやサービスを創出できます。API連携の魅力は、自社では開発が難しい高度な機能に対してコストを抑えつつ、短期間で実装できることです。しかし、必要以上の機能をAPIで実装すると、利用先への依存度が高まるなど環境面でのリスクが生じます。これらリスクへの対処法を連携前に検討しておきましょう。APIを上手く連携させることは顧客への提供価値を向上させ、自社の成長へと還元されていきます。API連携を活用して顧客体験の向上を目指しましょう弊社Datableでは、SaaSforSaaSサービス「datable」をSaaSプロダクトに組み込めるiPaaSとして提供しております。ノーコードで連携が可能なサービスで、「早く、安く、簡単に」データ連携ができるようになります。サービスとの連携でお悩みの方は是非お問い合わせください。