HubspotはBtoB企業のデジタルマーケティングに強みを持ったソフトウェアで、2006年の創業以降世界中の顧客に利用されています。近年ではデジタルマーケティングのノウハウが普及したこともあり、利用企業も急激なペースで増えてきました。Hubspotの持つ可能性を更に引き出し、効率的に成果を上げていくためには、外部のSaaSとのデータ連携を行い、業務フローを効率化することが重要です。そこで本記事では、Hubspotと他のSaaSの連携方法やメリット、おすすめの連携ツールについて解説します。今回の記事がHubspotのより効果的な活用に繋がれば幸いです。Hubspotとのシステム連携方法Hubspotは、SEO改善・メールマーケティング・顧客管理(CRM)などの機能を有したインバウンドマーケティングに特化したソフトウェアです。見込み顧客のホームページ閲覧数(PV)の向上から問い合わせ獲得率(CVR)の改善まで、BtoBビジネスのデジタルマーケティングに必要な機能を一通り備えています。Hubspotを他のSaaSと連携する方法として、今回は3つの方法を紹介します。APIを使った連携Hubspotと他のシステムとの連携は、API(Application Programming Interface)を使うことを基本としています。Hubspotは各機能に対応したAPIを有しており、アナリティクスAPI、ワークフローAPI、CRM APIなどを使ってさまざまなデータ連携が可能です。Hubspotでは、豊富なAPIドキュメントが公開されており、用途に合わせたAPIを選択することで、データ連携をスムーズに実現することが可能です。サンプルコードも用意されているので、作業工数も比較的少なく連携を完了させることができます。参照:HubSpot APIドキュメント一方で、APIを使った連携は、専門的な知識が必要な場合があります。企業が利用するシステムによっては、専門の会社に委託したり、API連携に通じたエンジニアに相談することをおすすめします。公式連携アプリとの連携既に他の多くの会社で利用されているSaaSであれば、公式連携アプリとしてAPI連携が完了して使えるものも多数存在しています。公式連携しているアプリの一覧は「HubSpot App Marketplace」のページで確認できます。API連携を検討する前に、まずはマーケットプレイスを確認することをおすすめします。ちなみに、公式連携アプリの数はゆうに1,000アプリ以上にのぼります。Hubspotから公表された記事によると、ユーザーは平均して7個のアプリをHubSpot製品と連携して使用しており、全体の4分の1以上のユーザーは10個以上のアプリをHubSpot製品と連携しているとのことです。参考:Hubspot公式サイト自動化ツールの利用公式連携アプリに目的のアプリが存在しない場合には、iPaaSを活用することでAPI連携を実現することが可能です。例えば、複数のGoogle Spreadsheetとの連携を実施したり、アプリを横断して複雑なデータのやり取りを自動化したりすることができます。ただし、iPaaSを利用する場合には、無料版で利用できる範囲が限られている場合があるため、データ連携に余計なコストをかけたくない場合は注意が必要です。また、iPaaSを導入する場合には、構築したデータ連携シナリオを運用・保守するメンバーをアサインする必要があります。ノーコードで連携できたとしても、継続してコストが発生する点には注意しましょう。Hubspotとのシステム連携のメリットHubspotと他のSaaSを連携させることにはさまざまなメリットがあります。以下にその重要なポイントを絞って記載していきます。データの一元化ができる企業が利用するシステムには、CRMやメール配信システム、営業支援システムなど、様々なものがあります。これらを別々に利用すると、顧客情報やセールスデータがバラバラに管理されてしまいます。しかし、Hubspotと他のSaaSを連携させることで、データを一元化し、顧客情報をより効率的に管理できます。業務を効率化できるHubspotは、顧客管理を中心に据えたシステムですが、他のSaaSは、営業やマーケティング、カスタマーサポートなど、それぞれの業務に特化しています。システムを連携させることで、各業務のデータが統合され、業務プロセスがスムーズになります。例えば、メール配信システムとHubspotを連携することで、ユーザーがメールを開封した履歴をHubspotに受け渡すことができます。その履歴情報を利用して、個別の状況に合わせたメール配信が可能になります。ビジネスインサイトが取得できるHubspotは、様々なデータを蓄積することができます。データを分析することで、ビジネスにおける課題や改善点が見つかります。また、Hubspotと他のシステムを連携させることで、より多角的な視点でデータを分析することができます。例えば、営業支援システムと連携することで、営業活動の効果をより正確に測定することができます。Hubspotと連携できるおすすめツール3選1. Wordpress既にWordpressでサイトを構築済みである場合でも、取得したコンタクト情報をHubspotに連携することができます。Wordpressのフォームでコンタクト情報を取得するとその情報をHubspotに自動連携し、顧客管理やマーケティング活動を開始することができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。2. Salesforce顧客管理ツールの代表格であるSalesforceをセールス活動の中心に据えている会社も多いかと思います。そのような場合でも、リードナーチャリングやリードジェネレーションなどのマーケティングオートメーションに関する機能のみを切り出して、Hubspotを併用することができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。3. Slack Slackは、チーム間のコミュニケーションを集約するのに適したコミュニケーションプラットフォームです。Hubspotと連携することで、リード情報をリアルタイムで連携したり、リードのステータスに更新があった場合などに自動的に更新情報を同期させることができます。営業チームやカスタマーサポートチームのレスポンスの速度向上が期待できます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。まとめ本記事では、Hubspotと他のシステムの連携方法やメリット、おすすめの連携ツールについて解説しました。Hubspotと他のシステムを連携させることで、顧客データを一元化し、業務効率化できるなど様々なメリットがもたらされます。今回の記事を参考により効率的な連携方法を選択し、スマートなビジネス運営を実現することを願っています。弊社Datableでは、SaaS for SaaSサービス「datable」をSaaSプロダクトに組み込めるiPaaSとして提供しております。ノーコードで連携が可能なサービスで、「早く、安く、簡単に」データ連携ができるようになります。Hubspotとの連携を効率的に実現したいなど、SaaS間のデータ連携にご興味がございましたら、是非下記より詳細資料をご覧ください。