Kintoneは日本最大規模の業務改善プラットフォーム(PaaS)です。年々導入企業は増えてきており、皆様も一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。ビジネスアプリケーションを手軽に作成し、アプリケーションを横断してデータを管理・運用できることから、法人の業務の効率化や生産性の向上に大きく貢献しています。Kintoneはビジネスアプリの作成やデータベースの管理を簡単に行えるツールです。しかし、その真の価値は他のシステムやツールとの連携により引き出されます。また、連携を考える上ではツールを正しく連携するための連携手法に関する知識が必要なのは言うまでもありません。そこで本記事では、Kintoneと他のシステムの連携における重要なポイントについて解説します。また、特におすすめの連携ツールについてもいくつか紹介しますので、Kintoneのユーザーや今後Kintoneを導入する予定のある事業者には参考にしていただければと思います。皆様の業務効率化の一助となれば幸いです。Kintoneとはkintone(キントーン)とは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務改善プラットフォーム(PaaS)です。プログラミング作業なしで、日報・スケジュール管理・お問い合わせ管理・顧客管理・採用管理などの、業務で実践的に使えるアプリを作成・運用できます。プロジェクトの目的に合わせて自由自在にシステムを組み替えて使うことができるのが特徴です。Kintoneアプリストアでは、業種や業務ごとにあらかじめ用意されたサンプルアプリが100種類以上あり、用途にあったものを選んで追加できます。ドラッグ&ドロップで直感的に操作ができるほか、現在利用中のExcelを読み込むだけでアプリを作ることができます。プログラミングに精通していない社員であってもアプリの作成・運用が可能です。Kintoneとのシステム連携方法Kintoneと他のシステムとの連携は、APIを使用する方法・CSVを使用する方法・専用の連携ツールを使用する方法と、大きく3つに分かれます。APIを使用した連携KintoneはREST APIやJavaScript API など目的に合わせた多様なAPIを提供しています。他のシステムやサービスからデータを取得したり、Kintoneのデータを他のシステムに送ったりすることが可能になります。APIを使うことで、自由な連携が可能になりますが、一定のプログラミング知識が必要となります。詳しくは公式のAPIドキュメントをご覧ください。CSVを使用した連携Kintoneでアプリを作成する際には既存のシステムのCSVを読み込ませてデータを連携することが可能です。ただし、GUI上では都度データのアップロードが必要なため、目的のシステムに合わせて事前のCSVデータを整形しておく必要があります。プラグインを活用した連携Kintoneで連携実績がある外部ツールであれば、プラグインとして簡単に自社プラットフォームにサービスを組み込むことが可能です。プラグインは、設定画面用のHTML・JavaScript・CSSファイルがパッケージングされて提供されており、API連携などの専門知識がなくともすぐにKintoneアプリの機能を拡張することができます。連携できるプラグインの種類はこちらよりご覧いただけます。Kintoneと連携できるおすすめツール3選Docusignやクラウドサインなどの電子署名サービス電子署名サービスは近年急速に広まっており、取引先から帳票の電子署名を求められるというケースも増えてきています。KintoneではDocusignやクラウドサインなどのサービスと連携し、帳票の作成・保存・管理まで一気通貫で実施できます。たくさんの帳票の電子署名を効率的に進めたいという方におすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。freee for Kintone会計サービスのfreeeと連携することができる機能です。Kintoneで受注管理を行った後、会計上必要な作業が全て自動化されます。例えば起票や転記・消込などの作業に経理部は多くの工数を割いてきました。これらの作業がこの機能をするだけで効率化できるようになります。詳しくはこちらをご覧ください。SATORISATORIはリードジェネレーションからナーチャリングまで一気通貫で行うことができるマーケティングオートメーションです。マーケティング部門と営業部門との連携を強化することができ、見込み顧客の開拓やフォローアップ活動、より効率的にすることが可能になります。詳しくはこちらをご覧ください。Kintoneとシステム連携する上での注意点Kintoneとのシステム連携を行う際には、以下のような注意点があります。システム連携のコスト:プラグインを用いたシステム連携であれば、それぞれの連携にコストが発生します。予算の範囲内で連携すべきシステムを選定する必要があります。連携の複雑性:Kintoneでは多くのシステムとの連携が用意されています。それ故多くのシステムを連携させると、システム全体が複雑化し、問題が生じた際のトラブルシューティングが難しくなる可能性があります。必要な連携のみを行い、システムをシンプルに保つことが推奨されます。互換性:全てのシステムがKintoneと互換性を持つわけではありません。特にAPI連携を実施する場合など、システムを選定する際には、それぞれが連携できることを事前に確認する必要があります。まとめKintoneと他システムの連携は、業務の効率化と生産性の向上に大いに寄与します。APIも豊富に提供され、更にはプラグインを使って連携ができるなど、システム連携にも沢山の選択肢があることをお分かりいただけたかと思います。その一方で、コスト面や連携の複雑性の観点など、十分に注意を払う必要があります。運用が始まった後で後悔することがないよう、自社のビジネスニーズに最適な連携を選定し、Kintoneを最大限に活用しましょう。