LINEで友達追加された際に、自動でPortersに連絡先を追加する方法について解説します。なお、アプリケーションの環境構築や各種APIを利用するための認証手順については割愛いたします。詳細をご相談したい場合は、弊社までお問い合わせください。LINEとPortersを連携する目的人材紹介業・人材派遣業においては、求職者とのコミュニケーションをスムーズにするためにLINE導入を検討する会社様が多くいらっしゃいます。しかし、LINE公式アカウントで友達追加があったとしても、それをキャリアアドバイザーがすぐに検知することができず、うまく面談数・マッチング数の向上に繋げられていない、という声も耳にします。今回は、そのような課題を解決するため、LINE公式アカウントに友達追加があった場合に、人材紹介・派遣業務向けのクラウド型マッチングシステムである「Porters」に素早く自動で連携する仕組みについて解説します。この仕組みが構築できれば、キャリアアドバイザーはPortersの新規連絡先データをチェックしているだけで、LINE経由の新規求職者を検知することができます。1.LINE友達追加されたユーザーの一覧を取得するLINEで友達追加されたことを検知する方法はいくつか存在します。LINEのAPIに直接リクエストする場合は、下記の2つの方法が候補となるでしょう。①LINE APIのLINE公式アカウントを友だち追加したユーザーのリストを取得するを使用する。②LINE APIのフォローイベント発生時のWebhookを使用する。いずれも、LINE開発者サイトをよく読み、適切なリクエスト・レスポンスに対する処理をおこなう必要があります。ただし、これらの実装は少し難易度が高いと言えるでしょう。例えば、①のユーザーリストを取得する方法の場合、どのユーザーが新しく追加されたかは判別がつきません。そのため、アプリケーション側で差分を洗い出し、友達追加日などを保持しておく必要があります。②のWebhookを利用すれば、常に追加分だけを検知できるのでそのような実装は不要ですが、セキュリティを担保するためには署名検証の仕組みなどが必要です。参考:LINEマーケティングツールの活用についてこれらの実装難易度の問題を解消してくれるのが、LINEマーケティングツールです。LINEマーケティングツールとは、LINE公式アカウントの基本機能を拡張し、リピート化や売上促進、顧客管理や分析、自動対応など業務効率化を実現するツールです。LINEが標準で用意しているサービスだけを利用しても公式アカウントの運用は可能ですが、LINEマーケティングツールを活用することで、LINEの便利な機能を簡単に使うことができます。そして、今回のテーマであるPorters等の外部サービスとのAPI連携においても有用なのが、LINEマーケティングツール側のAPIの活用です。一見、どちらも同じものに見えますが、LINEマーケティングツール側で使い易く加工してAPIでアクセスできるようにしているため、LINEの公式のAPIから直接データを取得するよりも簡単に連携ができます。また、LINEでは通常保持できない情報(メールアドレス情報等や外部サービスでの識別番号)もLINEIDに紐づけて格納できるため、外部連携を活用しようと思うとほぼ必須と言えます。ただし、LINEマーケティングツール側でAPIを用意しているかどうか、また用意していたとしてどのような仕様なのかは各社ツールによって異なりますので、ご注意ください。2.Portersに連絡先(Candidate)をAPIで追加する友達追加されたユーザーの取得ができたら、そのデータを使いPortersへと連携します。Portersは、求職者と求人の両方の管理ができ、さらにマッチングができるサービスです。今回の連携では、この求職者側の『個人連絡先』に連携します。PortersAPIの仕様PortersのAPIを利用するには、別途有料オプションのご契約が必要となります。認証方法や、用意されている各種エンドポイント等については、以下のサイトで解説されています。https://hrbcapi.porters.jp/hc/ja今回の連携では、求職者情報を扱う『個人連絡先』にデータを登録しますので「POST https://{Request Host}/v1/candidate」のエンドポイントを使用します。基本的な解説は公式の資料でされていますので、ここからはLINEと連携するにあたっての注意点をピックアップして解説します。Person.P_Idの指定は「-1」で固定Portersの『個人連絡先』にデータを登録するときに、新規作成なのか既存データの更新なのかは選択することができます。「POST https://{Request Host}/v1/candidate」にリクエストする内容の必須項目の1つにPerson.P_Id( 個人連絡先 ID)がありますが、この項目の値が-1であれば新規作成となりますので、今回は-1が固定で入るようにしましょう。もし、更新にしたい場合は、ここに個人連絡先IDを入れます。しかし、例え事前に会員登録しているユーザーであったとしても、LINE友達追加時にその連絡先IDはわからないので、基本的には新規作成をすることになります。ユーザーのLINEIDをカスタム項目に格納するこの次のステップで、Portersの情報をLINEに送信する逆方向の連携が発生します。しかしそのためには、Porters側にLINEの宛先情報を保存しておく必要があります。Portersには標準でLINEIDを格納する項目はありませんので、「カスタマイズ」の項目から追加します。(参考:項目の作成・編集)作成する項目の名称などは決まりはありませんが、LINEIDは30桁以上ありますので、テキスト1行型の最大文字数は50ほどにしておきます。データを作成する際には、このLINEIDも含めて連携しましょう。また、LINEマーケティングツールを使っている場合で「ユーザー名」「友達追加日」なども取得できる場合は、対応する項目を同じようにPortersに作成し、連携をしておくと後々便利です。2.Portersのレジュメ(Resume)情報をLINEに連携するここまで、「LINE→Porters」の連携についてご紹介しました。これができれば、この記事の冒頭にも記載した「キャリアアドバイザーがPortersの新規連絡先データをチェックしているだけで、LINE経由の新規求職者を検知」をすることができます。ここからは、「Porters→LINE」の連携をすることで、よりマーケティングを強化する方法をご紹介します。なお、ご紹介する内容はLINEマーケティングツールがある場合を想定して記載しております。ご了承ください。Portersの情報をLINEマーケティングツールに連携するメリットLINEマーケティングツールには、LINE標準機能にはない顧客管理機能を持っている場合があり、LINEIDに紐づけて顧客管理のための様々なカスタム項目を作成して、そこにデータを格納することができます。例えば、Portersの「面談実施状況」などをLINEマーケティングツールに連携すれば、面談がキャンセルになってしまった求職者にLINE一斉配信も可能です。Portersからデータを取得するPortersを利用されている多くの企業様は、求職者のメールアドレスや先ほどのLINEIDなどは『個人連絡先』で管理し、そこに紐づく『レジュメ』で求職者の進捗情報を管理されているかと思います。この場合、『個人連絡先』が親階層、『レジュメ』が子階層となりますので、子階層のレジュメのAPIエンドポイントを利用しつつ、親階層の項目を合わせて取得するのが良いでしょう。(参考:レジュメの取得)具体的には、レジュメの「GET https://{Request Host}/v1/resume」を利用し、このとき取得したい項目をリクエストパラメータ「field」で指定しますが、親階層の『個人連絡先』で取得したい項目は括弧書きで追記することで、同時に取得できます。(参考:上位resourceの取得)LINEマーケティングツールへとデータ連携を行うPortersから抽出したデータをLINEマーケティングツールに連携します。連携方法はツールによって異なりますので、ここでは割愛しますが、主にPortersから以下のような項目を連携すると良いでしょう。LINEID:マーケティングツール書き込み時の外部キーとして必須担当者:Porters上ではキャリアアドバイザーAさんが担当しつつ、LINEではBさんが担当してしまう、などの事故を防ぎます面談状況:面談キャンセル者の掘り起こしなどで活用できます本名:LINEのニックネームは本名で登録してない求職者も多いですので、Porters側で本名が判明しているなら連携しておくと便利です。自社での実装が難しい場合には、ご相談下さいここまで、LINEとPortersの連携方法についてご紹介しました。しかし、自社でAPIを利用した連携アプリの開発経験がない場合には、不明な点も多くあったかと思います。datableでは、このような連携をノーコード・ローコードで実現できるソリューションを提供しており、またお客様と要件定義や実装を伴走するコンサルティングも実施しています。もし、人材紹介業・人材派遣業でのLINE活用等にご興味がある場合は、お気軽にお問い合わせください。【期間限定】無料のDXコンサルティングを実施中また、具体的に何から始めたらよいかわからない、というご担当者様向けにdatableでは期間限定でDXの無料のコンサルティングを実施しています。データ連携の専門家の集まりであるdatableならではの、ツールに縛られない本質的なご提案が可能です。まずは現状の課題などをお気軽にご相談ください。%3Cscript%20src%3D%22https%3A%2F%2Fsdk.form.run%2Fjs%2Fv2%2Fembed.js%22%3E%3C%2Fscript%3E%0A%3Cdiv%20class%3D%22formrun-embed%22%20data-formrun-form%3D%22%40consulting-reception%22%20data-formrun-redirect%3D%22true%22%3E%0A%3C%2Fdiv%3E