DXという言葉が浸透してきた中で、「SaaS」を耳にする機会も増えてきました。また企業でもSaaSの導入が普及してきていますが、SaaSとは何か、SaaSのメリットは何なのかよくわからない方も多いです。本記事では、SaaSとは何か、メリットや海外のトレンドについて紹介いたします。SaaSの定義やなぜSaaSが注目されているのか?SaaSとは、「Software as a Service」の略称で、直訳すると「サービスとしてのソフトウェア」になります。SaaSはインターネットを介して提供される、クラウドコンピューティングの一種です。サービス事業者が稼働するソフトウェアを、ユーザーがインターネットを経由してアプリケーションやシステムを利用できる形態です。元々1990年代から存在していますが、クラウドコンピューティングが普及した2000年代以降に急激に注目されるようになりました。現在では、SFAやCRM、HRやLegalなどさまざまな業務に利用できるSaaSがあり、さらに活用が広がっています。SaaSでは大きく4つのメリットがあります。システム導入にかかる初期費用の抑制運用や保守が容易で、常に最新バージョンの利用が可能場所に縛られずに利用が可能サブスクリプション型の利用が可能システム導入にかかる初期費用の抑制これまではソフトウェアは、自社で開発をするかパッケージを購入して端末にインストールするなど、ユーザーがインフラやアプリケーションを導入するために高い初期費用を支払っていました。SaaSは、インターネットを介してサービスが提供されるため、ユーザー(利用者)が特別なハードウェアやソフトウェアを導入することなく、システムを利用することができます。また、システムを利用するために支払う料金も、月額や年額、利用者数で支払うことができるため、コストの管理が容易にできます。運用や保守が容易で、常に最新バージョンの利用が可能SaaSはサービス事業者がアプリケーションやシステムの運用、更新や保守を行うため、ユーザー(利用者)は運用や保守などの責任を追わなくてもよくなります。また、SaaSはクラウドコンピューティングを利用しているため、アプリケーションやシステムが更新されると、すぐにユーザー(利用者)にも反映されます。そのため、常に最新バージョンを利用することができるようになります。場所に縛られずに利用が可能SaaSを利用するには、インターネットに接続されたデバイスが必要となりますが、インターネットに接続できる場所であればどこでも利用することができます。また、専用のハードウェアやソフトウェアを導入することなく、アプリケーションやシステムを利用することができるため、場所による制限を受けることがなく利用することができます。サブスクリプション型の利用が可能SaaSはサブスクリプションの形式がよく採用されています。サブスクリプションとは、一定期間サービスを利用することができることです。機能や利用者数を必要に応じて増やすことができるため、ビジネスが拡大するにつれて増やすことができるため、スケーラビリティが高くなります。海外市場のトレンド(今後重要になってくること)Statistaによると、2021年におけるSaaSの市場規模は約1,455億ドルでした。さまざまな企業がリモートやハイブリッド作業へと移行し続けているため、SaaS市場は今後数年間でさらに成長し続けていくと言われています。Omdiaのデータを基にして作成SaaSは世界的にも広く利用されているサービスで、各国でSaaSのトレンドが異なることがありますが、次のような共通したトレンドがあると言われています。モノリシックなアプリケーションからのマイクロサービスへの移行モノリシックなアプリケーションとは、アプリケーションを一つの大きな単位で構築する方法を指します。複数のアプリケーションを一つのプラットフォームに統合するサービスから、小さくて独立したサービスを提供するマイクロサービスへと移行しています。複数のサービスを利用することでリスクを分散することができます。例えば、一つのSaaSでサービス障害やセキュリティ上の問題が発生した場合でも、他のSaaSでサービスを継続利用することができます。人工知能やマシンラーニングの採用人工知能技術が進歩するにつれ、人工知能やマシンラーニングを採用したSaaSが増えています。例えば、顧客サービスやセールスの自動化、人事の管理など、さまざまなビジネスプロセスを効率化することや、データ分析や予測にも活用されてきております。インテグレーションとAPIの使用SaaSが普及し、複数のSaaSを活用するユーザー(利用者)も増えてきました。そのため他のアプリケーションやサービスとの連携させることが、ビジネスプロセスを効率化するために重要になり、インテグレーションやAPIを利用することが多くなってきています。またマイクロサービスへの移行によって、より重要性も高まってきています。今後重要となってくるSaaS for SaaS米国ではSaaSの普及に伴い、SaaS for SaaSと呼ばれるSaaS事業者の事業拡大に貢献するためのSaaSの市場が急成長しています。また、インテグレーションやAPIの使用が増えてきている中、iPaaS(Integration Platform as a Service)も増えてきております。iPaaSとは、クラウド上で提供される、アプリケーションやシステムを連携するためのプラットフォームを指します。iPaaSのメリットとして、インテグレーションの複雑さを軽減することができます。そのため開発や運用の負荷を軽減することが可能です。弊社Datableでは、SaaS for SaaSサービス「datable」をSaaSプロダクトに組み込めるiPaaSとして提供しております。ノーコードで連携が可能なサービスで、「早く、安く、簡単に」データ連携ができるようになります。実際に活用いただいているSaaS事業者の事例も掲載しておりますので是非参考にしてください。導入事例はこちらまとめ本記事では、SaaSについての基礎的な知識から海外のトレンドまで紹介いたしました。今後日本でもさらにSaaSビジネスの市場規模は成長していくことでしょう。SaaSビジネスを拡大していく上でもぜひご参考にしてみてください。