人材紹介業で売上を最大化するためは、求職者の確保と求人の確保の両輪が重要です。今回の記事では、求人の確保に着目し、RA(リクルーティングアドバイザー)の生産性を向上するためのDXについて紹介します。人材紹介業における、情報の関連性このテーマについて話す上で重要なのが、『情報の関連性』についてです。人材紹介業では、以下のように獲得の段階に応じて扱う情報が増えていきます。企業情報:紹介先企業の情報です。商談情報:紹介先企業の経営者、役員、人事部門責任者などとの商談の情報。求人情報:企業の採用ニーズから作られた求人の情報。マッチング情報:求人を求職者に打診した履歴や面接結果の情報。成約・売上情報:成約し確定した売上をまとめている情報。情報を関連付けて管理することの重要性これらの情報は独立しているのではなく「企業に紐づいた商談」「商談に紐づいた求人」という形で、最初から最後まで関連性が存在します。そのため、もしこれらの情報が、バラバラにExcelなどで管理されている場合、次のような問題がおきます。紹介先企業に対して、過去どのような商談を行ったかが不明。求人票を作る担当者が、求人の元ととなった商談情報(採用ニーズなど)を見つけるのに時間がかかる。または見つからずに、魅力ポイントなどを適切に伝えられない。成約案件に対する紹介料の計算をしたくても、元となる契約書が見つからない。マッチング結果がリアルタイムでわからないので、RAが紹介先企業に進捗を共有できない。このような事が起きないよう、情報を関連付けて保存することが重要です。また、保存する場所もクラウド上にすることで、社内の担当者で同時に操作・同時に共有することが重要です。情報の管理方法のパターンここまで、人材紹介業に関わる様々な情報(企業・商談・求人・マッチング・成約)を関連付け、そしてクラウド上で管理することが重要と説明しました。ここからは、その方法をご紹介します。すべての情報をマッチングシステムで管理するまず、一番オードソックスな方法です。マッチング管理システム(ここではPorters)では求職者の情報のみならず求人に関する情報も管理できるようになっています。また、求人の元となる紹介先企業へのマーケティング・セールス支援、契約締結や求人票作成など、人材紹介業に特化したさまざまな機能が充実しています。参考:クライアント・求人管理 Portersすべての情報をPorters上で紐づけて管理できれば、情報が分断されて困るといったこともありません。保守すべきシステムも1つで済むので、もっともシンプルかつ強力な管理体制といえます。企業との契約までをCRM、残りをマッチングシステムで管理するしかし、いくつかのケースでは、マッチングシステムにすべて集約することができないことがあります。以下はその例です。人材紹介業以外も取り組んでおり、そこで使用しているCRMやSFAがある。会社の方針として、企業情報はそのシステムに情報を集約する必要がある。商談プロセスが複雑で、特殊なデータ構造やワークフローを組む必要がある。このような場合は、企業情報とそのやりとり情報(商談や契約締結)はCRMやSFAで管理する必要があります。いっぽう、CRMやSFAには人材紹介業のためのマッチングのための仕組みはありません。そのため、CRMやSFAとマッチングシステムをうまくすみ分け・連携することが大事です。ここでは、Salesforceを例に、具体的な例を挙げます。契約締結まではSalesforceで管理Salesforceは見込み顧客との営業・成約までの一連のプロセスを効率化・最大化させることに特化したSFAシステムです。商談プロセスが複雑な場合であっても、Salesforceであれば柔軟に業務にフィットしたフローを構築することが可能です。また営業管理だけでなく、その前工程のマーケティングについても、様々なマーケティングツールとの連携や、同社が提供するAccount Engagement(旧Pardot)が活用できます。そこで、マーケティングから契約締結までは、Salesforceで行うことにします。求人入力・マッチングはPorters企業と求人紹介の契約を結んだあと、求人を社内に共有する必要があります。求職者に求人を打診してもらうため、社内のキャリアアドバイザーが情報をキャッチアップするためです。この求人入力から、Portersを活用しはじめましょう。Portersには求人入力に関する様々な支援機能があります。また、マッチングをする上では、求職者情報と求人情報を紐づけることになります。もしSalesforceにのみ求人情報がある状態だと、マッチングがやりづらくなってしまいます。SalesforceとPortersの連携ここまでのすみ分けの整理を行うだけで、複数のシステムを使っていても情報が重複したり漏れが起きたりはしにくくなるでしょう。一方で、両者の情報を横断して確認したいケースが稀に発生します。求職者が求人に関して質問があった際、求人企業への問合せ先をすぐに把握したい。マッチング後、就職が成約した件数を、Salesforce側で商談の中で管理したい(A社の中途採用案件の、成約件数を把握したい等)そのため、すべての項目でなくとも、いくつかの重要な情報はシステム間で連携しておくことがよいでしょう。よくあるパターンでは、Salesforceの企業情報をPortersに連携し、逆にPortersからは、成約した結果をSalesforce側に連携します。データ連携の方法データ連携をするには、これらのシステムで公開されているAPIを利用することになります。なお、APIの利用には、プランのアップグレードや追加料金が発生することがありますので、事前にご確認ください。参考:Salesforce API(送信)参考:Salesforce API(参照)参考:Porters APIまた、APIを利用した連携を実装する場合、開発会社に委託する方法もありますが、弊社が提供している『datable』のような、ノーコード・ローコードでの連携ツールが便利です。さいごに今回は、求人の確保に着目し、RA(リクルーティングアドバイザー)の生産性を向上するための情報管理方法についてご紹介しました。文中でも記載しましたが、マッチングシステムに集約できるのであれば集約し、CRMやSFAを併用する場合は、管理する情報のすみ分けとデータ連携について、しっかりと整理することが重要といえるでしょう。また、datableでは人材紹介業向けに、各種SaaS製品の活用と、APIを利用したDXのコンサルティング・データ連携実装等を行っております。自社での実現を検討されている方は、ぜひお気軽にお問合せください。【期間限定】無料のDXコンサルティングを実施中また、具体的に何から始めたらよいかわからない、というご担当者様向けにdatableでは期間限定でDXの無料のコンサルティングを実施しています。データ連携の専門家の集まりであるdatableならではの、ツールに縛られない本質的なご提案が可能です。まずは現状の課題などをお気軽にご相談ください。%3Cscript%20src%3D%22https%3A%2F%2Fsdk.form.run%2Fjs%2Fv2%2Fembed.js%22%3E%3C%2Fscript%3E%0A%3Cdiv%20class%3D%22formrun-embed%22%20data-formrun-form%3D%22%40consulting-reception%22%20data-formrun-redirect%3D%22true%22%3E%0A%3C%2Fdiv%3E